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母子日赤だより

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「葛飾赤十字産院NICUお別れの会」のご報告

小児科部長 熊坂 栄

 去る2021年6月13日に、葛飾赤十字産院NICUお別れ会を開催させて頂きました。当院は、68年前に葛飾区立石の地に開設され、たくさんの赤ちゃんの御誕生を見守って参りました。しかし、施設の老朽化が目立つようになり、2021年6月1日に葛飾区新宿に移転となり、名称も「東京かつしか赤十字母子医療センター」に変更いたしました。移転に伴い、7月より旧施設は取り壊しが始まります。
 NICUは、病気を抱えた赤ちゃんや、早産でお生まれになった赤ちゃんが治療を受ける施設です。赤ちゃんたちにとっては、点滴や呼吸管理など痛くて辛い思いをした場所であるとともに、人生のスタートの時期を過ごした大切な場所でもあります。また、お父様、お母様にとっては、保育器の中にいるお子様を不安な思いを抱きながらも見守って頂いた場所であり、雨の日や風の日も、大切なお子様のために搾乳を届けて頂いた場所でもあります。旧施設のNICUには、生きるために奮闘した赤ちゃんとご両親の思いがたくさん残されていました。この場所を、NICUをご卒業したお子様やご両親の皆様に最後にご覧になって頂きたく、本会を企画させて頂きました。
 お別れ会では、ご家族からご提供されたお写真や、日常の風景を撮影したお写真をNICUの壁いっぱいに掲示しました。また、保育器と赤ちゃんのお人形を展示させて頂き、NICU内の様子を再現しました。そして最後に、模造紙に皆様と職員の手形をとらせて頂き、ご提供されたメッセージやお写真を添えて一本の大きな木の絵に仕上げました。
当日は、130組を超えるご家族にお集まり下さいました。NICUを卒業したての赤ちゃんから、中学生になったお子様までお越し頂き、久しぶりにお会いできた皆様のご成長に我々も感銘を受けました。そして、たくさんのお写真やメッセージをお持ち寄り頂き、とても素敵な絵が出来上がりました。
 葛飾赤十字産院としての最後の日に、たくさんの皆様にお集まりいただき感謝申し上げます。そして、68年の永きに渡りこの地で診療を続けることができたのも、皆様のご支援の賜物と考えております。
 最後に、昨今のコロナウイルス感染症の流行により、本会を開催できるか直前まで決まらず、皆様へのご案内が遅れましたことをお詫び申し上げます。また当日いらっしゃいました皆様には、感染対策にご協力頂き感謝申し上げます。

当日の詳しい様子はこちらをご覧ください!