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母子日赤だより

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妊娠中の体重管理と食欲について(栄養課より)

「食欲の秋」という言葉があるほど秋には美味しい食べものがたくさんありますね。
一方、妊娠中はつわりで食欲が減退したり、食欲が増したり…これまでとは異なる食欲に戸惑う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
食欲を左右する要因はさまざまですが、その1つに「ストレス」があります。
今回は「ストレスと食欲」、そして、「妊娠中の体重管理」についてご紹介します。
妊娠中は栄養素をとるために無理に食べたり、太ることを気にして食事を制限したりする方もみられますが、医師の指導の下、適切な体重管理を心がけましょう。

ストレスと食欲について

食欲をコントロールしているのは脳の視床下部というところにある「摂食中枢」で、「満腹中枢」が食欲にブレーキをかける役目をしています。
何らかの要因で摂食中枢の調節機能が狂い、食欲をうまくコントロールできなくなると、過食をまねくと考えられています。
その要因として、いわゆる「やけ食い」にみられるように、ストレスが大きな比重となっており、急性ストレスでは交感神経が働き、食欲を抑えます。慢性ストレスではストレスホルモンにより脂肪が貯め込まれるため肥満になりやすいですが、逆に痩せる人もいます。
やけ食い・無茶食いは手軽なストレス解消法ですが、妊娠中は特に注意が必要です。
また、就寝2~3時間前に夕食をとる生活が習慣化すると、脂肪細胞から分泌されるレプチンという生理活性物質がうまく働かなくなると言われています。レプチンは満腹中枢に働きかけて食欲を抑制するため、その作用不全も過食につながります。

妊娠中の体重管理について

妊娠中は赤ちゃんのための栄養も考える必要があり、はたして今の食事量が適しているのか不安になる方もいらっしゃるかと思います。そこで確認したいのが、胎児発育曲線で赤ちゃんの発育状況を確認することと、お母さんの「体重増加量」を適切に管理することです。
ここでは妊娠中の望ましい体重増加量をご紹介します。
妊娠中の望ましい体重増加量は妊娠前の体格(BMI:体重kg÷身長m÷m)によって異なります。
○妊娠全期間を通して推奨される体重増加量は、BMIにより下記の通りになります。
・18.5未満の場合は9~12kgが目安です。
・18.5以上25.0未満の場合は7~12kgが目安です。
・25.0以上の場合は個別対応になります。
○妊娠中期~末期における1週間あたりの推奨体重増加量は、BMIにより下記の通りになります。
・18.5未満の場合は0.3~0.5kg/週が目安です。
・18.5以上25.0未満の場合は0.3~0.5kg/週が目安です。
・25.0以上の場合は個別対応になります。


参考文献
「妊産婦のための食生活指針」について|厚生労働省
ストレスと食生活 e-ヘルスネット 情報提供|厚生労働省
過食 e-ヘルスネット 情報提供|厚生労働省         より一部抜粋・改変


今月のレシピ ~ 混ぜるだけ!ビタミンDたっぷり!鮭ときのこの炊き込み風ご飯 ~

◆材料(4人分)
・ご飯 600g(茶碗4膳分) ・鮭ほぐし身 50g
・しめじ・えのき・まいたけなどお好みのきのこ 300g程度
・ごま油 大さじ1 ・酒 大さじ2 ・醤油 大さじ1
・塩 適量 ・白ごま・刻み葱 適量

◆作り方
①きのこは石づきを落とし、食べやすい大きさにほぐす。
②フライパンにごま油を入れ、きのこを炒めて酒、しょうゆ、塩で味をととのえる。
③炊き上がったご飯に②と鮭のほぐし身を加えて均等に混ぜる。
④器に盛り付け、白ごまや刻み葱をトッピングする。

☆メモ☆
鮭ほぐし身の塩分により調味料は調整してください。
作りたてよりも少し時間が経ってからの方が味がなじみ、より美味しく召し上がれます。

栄養課・成島