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母子日赤だより

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産科オープン・セミオープンシステムの活用を

産科オープン・セミオープンシステムとは?

連絡会で意見を交換

 産科のオープンシステム、セミオープンシステムをご存知でしょうか?オープンシステムとは、妊婦健診は個人診療所などで受診して、分娩は病院でおこなうシステムで、原則として診療所の医師あるいは助産師さんが分娩に立ち会い、治療方針の決定も行うことになります。これに対して、妊婦健診は個人診療所などで受診して、分娩は病院でおこないますが、分娩の立ち会いや治療方針の決定は病院側が行うものをセミオープンシステムといいます。
 当院は周産期母子医療センター指定施設ですが、妊産婦さんの利便性や快適性のために、東京都の委託事業である「産科オープン病院モデル事業」に参加して、地域の開業助産師さんたちとのオープンシステム、個人診療所の医師たちとのセミオープンシステムを行っています。

どのような妊産婦さんが利用を?

 例えば、「分娩が順調に進行して母児ともに問題なければ、医療介入なく気心のしれた助産師さんに診てほしい。でも、何かおこったら早めに治療してもらえるような体制がいい」という場合にオープンシステムの対象になります。妊婦健診のうちの数回を当院で受診していただき、超音波検査や血液検査などで異常が指摘されていないことが利用の前提条件になりますが、年20~30人くらいの妊産婦さんが利用しています。
 一方、当院での分娩を希望していますが、10数回の妊婦健診のために毎回当院を受診することがむつかしい方は、セミオープンシステムの対象になります。予定日まで3回程度の妊婦健診を当院で実施させていただき、それ以外は自宅近くの個人診療所で妊婦健診していただくことになります。また、分娩を取り扱っていない個人診療所は夜間は閉まっていることが多いことから、共通診療シートを作成して、夜間にトラブルが起こった場合などは、いつでも当院がスムーズに対応できるようにしています。
 これからも、分娩の安全性と妊産婦さんの快適性を保つために、当院の機能や特徴を生かした診療システムを工夫していきたい所存です。魅力的なアイディアがありましたら、ご提供いただけましたら幸いです。
医局 鈴木