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母子日赤だより

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貧血について

 女性のお悩みとしてもよく耳にする「貧血」。
 妊娠期には鉄の基本的損失に加え,胎児の成長に伴う鉄の貯蔵や赤血球量の増加による鉄需要が高まり,鉄の必要量が増加します。そのため妊婦は鉄欠乏状態に陥り,鉄欠乏性貧血になりやすいと言われています。
 そこで、今回は貧血予防のための食事についてご紹介します。

貧血とは?(鉄の必要量)

 貧血とは血液中の赤血球や血色素(ヘモグロビン)が正常よりも少なくなってしまった状態をいいます。貧血はその原因によっていくつかの種類に分けることができますが、もっとも多いものは鉄欠乏性貧血です。
 赤血球の寿命は約120日。毎日少しずつ古くなった赤血球が壊され、新しい赤血球ができていくなかで、鉄は1日約1mg損失していると言われています。(女性は月経により、さらに約0.5mgの鉄が日々損失されています。)
 この鉄の損失量と体内での鉄の吸収率を考慮すると、日本人が1日の食事から鉄を補う量は、大人の男性では7.5mg/日、月経のある女性では11mg(月経のない女性:6.5mg)が推奨されています。

食品中の鉄について

 食品中に含まれる鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があり、前者はレバーやあさりなど動物性食品に多く含まれており、後者は野菜など植物性食品に多く含まれています。
 この2種類は、体内での吸収率が大きく異なり、「ヘム鉄」の吸収率は10~20%、「非ヘム鉄」は2~5%です。(※実際にはヘム鉄や非ヘム鉄、どちらかのみを食べるということはありません。)

貧血予防のための食事

 貧血を予防するためにはまず、毎日失われる鉄を食事からしっかり摂ることが必要です。
鉄の他にも、ヘモグロビンなどの材料になる「たんぱく質」・鉄の吸収を高める「ビタミンC」の摂取も大切です。
・鉄とたんぱく質を多く含む食品
牛肉、レバー、カツオなどの赤身の魚、あさりなど
・ビタミンCが多い食品
緑黄色野菜、果物など
 また、赤血球が作られるときには葉酸やビタミンB12などが必要になります。
 ほうれん草やアスパラガス、ブロッコリー、納豆などから葉酸を、レバー・魚介類・チーズなどからビタミンB12をとることを心がけましょう。
 このように、貧血予防には動物性食品・植物性食品をバランス良く組み合わせて食べることがポイントになります。
 鉄は発汗によっても失われますので、暑い季節は要注意です。鉄を多く含む食事を心掛けるほか、「無理なダイエットをしていないか」「朝食を抜いていないか」など、食生活全般を見直しておきたいものです。
 女性の場合は生理や妊娠などで多くの鉄を必要としますので、男性の1.5倍~2倍位摂るぐらいの意識でいるとよいでしょう。
 妊娠期・授乳期は、母体の健康・胎児の発育のため、また母乳量と含まれる栄養成分を保つため、鉄以外にもビタミン・ミネラルなどの栄養素を必要としますので、特に食生活には気をつけましょう。

参考文献
貧血の予防には、まずは普段の食生活を見直そう e-ヘルスネット より一部抜粋・改変

今月のレシピ ~ 菜の花とあさりのさっと煮 ~

◆材料(約2~3人分)
・あさり(むき身) 100g ・菜の花 1束 ・だし汁 1カップ 
・うすくち醤油 大さじ1 ・みりん 大さじ1 ・酒 小さじ1・1/2
・塩 少々


◆作り方
①菜の花は茎のかたい部分を落とし、塩を入れた熱湯でゆがく。冷水にとり、水気をきって食べやすい大きさに切る。
②鍋にだし汁、うすくち醤油、みりん、酒を入れ沸騰させる。あさり、菜の花を入れてさっと煮たら火を止め、ふたをする。
③およそ10分、味がなじんだらできあがり。
☆ポイント☆
トッピングに生姜やゆずの千切りを添えると香りもよく、
より美味しく召し上がれます♪
栄養課 成島