グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ


母子日赤だより

ホーム  > 母子日赤だより  > 妊娠・授乳中の感染予防とうがい薬

妊娠・授乳中の感染予防とうがい薬

寒さが本番を迎え、感染症がピークを迎える季節になりました。感染を予防するための基本は、手洗い・うがいですね。
 うがいの効果を高めたいと「うがい薬」を使用される方もいらっしゃると思いますが、妊娠・授乳中に使用して良いのでしょうか?今回は、「ヨウ素(ヨード)」を含むうがい薬についてお話します。

ヨウ素とは?

ヨウ素は甲状腺ホルモンの原料です。甲状腺ホルモンは、生殖、成長、発達などに重要な役割を果たしており、特に胎児において、脳、末梢組織、骨格などの発達と成長を促します。
 ヨウ素は私たちにとって身近な海藻や魚介類に多く含まれており、日本人はヨウ素不足を心配する必要はまずないと言われています。

ヨウ素を過剰に摂るとどうなるの?

 妊娠・授乳中の方がヨウ素を過剰に摂取すると、胎盤や母乳を介して移行し、お子さんの甲状腺機能が低下するおそれがあります。

妊娠・授乳中にヨウ素を含むうがい薬は使用して良いの?

 数日間使用することは大きな問題にはなりませんが、漫然と使用することは避けましょう。また、市販の直接咽頭へスプレーするヨウ素入りの外用剤は、薬液を飲み込むことから、うがい薬と比べてよりヨウ素が体内に吸収されてしまうため、使用は控えましょう。
 「喉が痛い」など、どうしてもうがい薬を使いたい時は、アズレンが主成分の薬を使用するのがよいでしょう。感染症予防であれば、水のうがいでも十分効果はあります。うがいだけでなく、石けんでの手洗いやマスクの着用、食事や睡眠の改善など、他の予防策と組み合わせて対策を取りましょう。

薬剤部 秋元