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母子日赤だより

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さい帯血バンクにご協力を!~当院は臍帯血採取施設です~

白血病などの治療の一つ、造血幹細胞移植では、その約35%に臍帯血から採取された造血幹細胞が使われています。当院は、分娩時に臍帯血の採取ができる施設として登録されています。

造血幹細胞移植は、白血病などの患者さんに、血液をつくる幹となる細胞(=造血幹細胞)を含んだ血液を投与して、正常な白血球などをつくらせること(=造血)によって、白血病などを治療する方法です。現在、年間3500人以上の患者さんが造血幹細胞移植を受けています。
そのなかでも臍帯血の造血幹細胞を使った移植は、骨髄移植や末梢血幹細胞を使った移植に比べて、副作用の発生が少ないこと、HLA抗原(白血球の血液型にあたるもの)に若干の違いがあっても投与できるなどの利点があります。臍帯血はもともと分娩後に廃棄されるものであり、骨髄移植などと比べて提供者(妊婦さん)の負担が小さいという特長もあります。

採取施設は全国97か所

さい帯血バンクは、臍帯血から採取した造血幹細胞を集めて保存・供給している施設のことで、全国に6か所あります。分娩時に臍帯血を採取してさい帯血バンクに届ける臍帯血採取施設としては97の分娩施設が登録されており、当院や日本赤十字社医療センター、武蔵野赤十字病院も登録されています。
当院では、妊娠6か月頃の妊婦健診で、臍帯血採取の目的や当院が採取施設であることを説明し、分娩までの間に臍帯血提供の希望の有無を確認しています。分娩時に採取した臍帯血はさい帯血バンクに届けられ、品質や赤ちゃんの健康状態などに問題が無いことを確認後、移植用の臍帯血として登録・公開されます。

認知度アップが課題

患者さんに提供される造血幹細胞は高品質であることが求められるため、登録・公開まで至るのは、臍帯血採取が試みられたうちの1~2割程度です。すべての患者さんに提供するには全国で年間約2500件の新規登録が必要ですが、なかなか厳しいのが現状です。高品質の臍帯血幹細胞が十分に提供されるためにも、さい帯血バンクの認知度アップが課題となっています。

出典:『いのちのバトン』平成30年3月第4版

*さい帯血バンクについてもっと詳しく知りたい方はこちら*
造血幹細胞移植情報サービス 骨髄バンクさい帯血バンク ポータルサイト
副院長 産婦人科医師 鈴木