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胎児救急搬送について

 

新生児脳性まひの原因の一つ 常位胎盤早期剥離

 分娩中の事故で脳性まひとなった赤ちゃんと家族の救済のため平成21年から産科医療補償制度が開始されましたが、これまで原因が特定できた脳性まひのうち40%以上が常位胎盤早期剥離(以下、早剥)によるものでした。
 早剥とは、赤ちゃんがまだ子宮の中にいる間に胎盤が剥がれてしまった状態をいいますが、自宅などで突然おこることがあります。胎盤が剥がれると、赤ちゃんに血液が十分に送られなくなって低酸素状態や貧血となり、ほとんどの場合、数時間で亡くなってしまいます。

常位胎盤早期剥離に対する胎児救急搬送体制

 現在、早剥の発症を予知する方法はありません。そのため、一旦発症したら、「いかに早く分娩にして、赤ちゃんと胎盤を子宮の中から出してあげるか」がポイントになります。
 そのため東京都では、「早剥(疑い)」という搬送依頼があれば、たとえ満床であっても速やかに受諾するという「胎児救急」搬送体制が平成25年から始まりました。
 葛飾赤十字産院でも平成26年9月まで11件の胎児救急搬送を受け入れました。早剥(疑い)の場合は、救急隊に手術室まで妊婦さんを運んでもらって、超音波検査で赤ちゃんが生きていることが確認できたらそのまま緊急手術です。着替えやモニターの装着、点滴、麻酔等を同時に行って、病院到着から10~20分後には帝王切開術で赤ちゃんを娩出し、NICU(新生児特定集中治療室)の医師に新生児蘇生をお願いしています。

鈴木副院長を中心にした朝のミーティング

全員の連携で新しい命を守る

下腹痛や出血があったら早めの連絡を

 これだけ急いで帝王切開をしても、新生児死亡や脳性まひと診断される赤ちゃんをゼロにすることはできません。
 最近の調査で、自宅で発症した早剥で赤ちゃんの状態が悪かった症例は、早剥の症状(腹痛、出血など)が出てから病院に着くまでの時間がかかっていたことが分かりました。そのため、妊婦さんが(特に妊娠後半期に)今まで経験したことがないような下腹痛や出血があったら、妊婦さん自身が早剥を疑って、早期にかかりつけ医に連絡をとってください。

 
 当院は、東京都東北部の地域周産期母子医療センターとして、ハイリスクな患者さんの搬送を積極的に受け入れ、地域の方が安心して出産できるように、母体・新生児の緊急医療を担っていきます。

迅速な搬送で一人でも多くの命を救う