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妊娠中のスキンケア

 

 身体に大きな変化の訪れる妊娠期間。なかでも、肌のトラブルに悩む人は多く、かゆみ、乾燥、皮膚の黒ずみ…など助産師外来でもよく相談を受けます。
なぜ、妊娠中はお肌のトラブルが多いのでしょうか?大きな理由の1つが、ホルモンバランスの変化です。妊娠中に大量に分泌されるエストロゲンというホルモンが、肌荒れやメラニン色素の沈着などを引き起こすと考えられています。また、母体の体重増加により汗をかきやすくなること、身体の変化に伴う頻尿などで不眠になりやすくなることも、肌トラブルの要因となります。

 そこで、今回は、妊娠生活の中で無理なく気軽にできるスキンケアを紹介します。

●食べ物でスキンケア

 ビタミンCやEには、お肌をきれいに保つ効果があります。ビタミンCには、メラニン色素の発生を抑え、美肌の元であるコラーゲンを発生させる働きがあり、生野菜や果物などに多く含まれます。また、ビタミンEには、ホルモンの働きを落ち着かせ、肌の血行をよくする働きがあり、豚のレバー、ナッツ類などに多く含まれます。好みに合わせて、これらの食物を食事に含めてバランスよく摂取しましょう。

●適した衣類でスキンケア

 妊婦さんはシミができやすく、日光により悪化することもあり、メラニン色素の沈着を防ぐために紫外線対策も必要です。日焼けを防ぐと、肌の黒ずみを抑えられるだけでなく、シワやシミなどの発生も予防できます。低刺激のUVケアを忘れずに使用しましょう。
 特に、4月から9月にかけては紫外線が多い時期。外出時には、つばの広い帽子や通気性のよい長そでの衣服、日傘、アームカバーなどを使いましょう。
 寒い季節の外出時は身体を冷やさないよう、首にマフラー、足にはレッグウォーマーや靴下の着用が必要ですが、汗をかくのはかえって身体を冷やすだけでなく、スキントラブルの元になります。脱ぎ着がしやすい服で体温調整をし、汗をかいたらすぐに着替えるようにしましょう。素材はできるだけ吸湿性、通気性にのものがよいでしょう。

●お風呂でスキンケア

 お湯の温度は38~39度前後の「ややぬるめ」がおすすめです。熱いお湯は、皮膚バリアである皮脂を落としすぎてしまいます。皮膚への刺激を減らすため、身体を洗う時は適量のボディソープを手にとって良く泡立て、ナイロンタオルなどではなく手を使いましょう。外陰部は、乳酸桿菌の働きを保ち細菌性膣症を防ぐためにも、洗いすぎを避け、洗顔と同じ感覚で擦らず、ソフトに洗います(陰部にもソープを使用してよいです)。ボディソープは丁寧に洗い流し、入浴後はバスタオルで水気を吸い取るようにおさえ拭きをしましょう。
●黒ずみ(色素沈着)は、もとにもどる?

 おへそから下にまっすぐあらわれる正中線や、乳首の黒ずみは、妊娠による生理的変化のため、約9割の妊婦さんに起こります。他にも、わき、乳首、陰部、肛門などにおこります。出産した後、元にもどるか心配になることもありますよね。色素沈着は、完全には元に戻りませんが、目立たなくなります。

●妊娠線は保湿剤でスキンケア

 妊娠線の原因は、脂肪の増加による皮膚の急速な伸びと、妊娠中に増加するコルチコステロイドというホルモンといわれています。多くは妊娠6~7か月に下腹部、乳房、太もも、お尻に出現し、約9割の妊婦さんに起こります。色は、はじめがピンク色で、その後色素沈着により黒ずみ、分娩後は色素沈着が薄くなり、白色になります。肌が乾燥していると余計に悪化するので、保湿剤を塗るといいでしょう。また、予防には、急激な体重増加を防止することが重要です。

*保湿剤とは、ローション、乳液、クリーム、皮膚科で処方された保湿外用薬などを含みます。
 ただし、保湿外用薬は妊娠中に安全に使えるものを選んでくださいね。
●妊娠性皮膚掻痒(そうよう) ~治療の必要な皮膚トラブルもあります

 妊娠後期にみられる全身性のかゆみで、主に腹部にできます。かゆみ自体は妊婦さんの2割近くにみられる症状ですが、その中には、じんましんやアトピー性皮膚炎、湿疹によるかゆみも含まれます。かゆみは我慢しすぎず、かかりつけの産科や近所の皮膚科を受診しましょう。

●保湿剤・皮膚外用薬の塗り方
 入浴直後に塗ると効果的です。バスタオルで水気をすいとるようにおさえ拭きをした後、すぐ(5分以内)に顔はもちろんのこと、身体にもたっぷり塗りましょう。
 薬の塗り方には、下記の2種類あります。薬によって塗り方の指示がありますが、保湿剤の塗り方は、手のひらを使って十分な量を皮膚にまんべんなく塗り拡げるのが基本。皮膚のしわに沿って塗り伸ばしてください。ステロイド外用薬や軟膏は皮膚炎の明らかなところを中心に、保湿剤の上に重ねて塗ります。妊娠線予防の目的で使用する際には、マッサージしながら塗りましょう。

 *「塗布する」・・・皮膚表面にぬる。 「塗擦する」・・・皮膚に擦り込む。

●ステロイドって赤ちゃんに影響があるの?

 ステロイドの影響を恐れて使用を躊躇し、皮膚症状が悪化している人がいますが、症状が悪化する前に、適切な治療を行うことが大切です。ステロイドについては「使用量を守り、症状に合わせて徐々に使用量を減らせば、3か月間使用しても一時的な皮膚の症状が見られるのみで、全身性の副作用は生じない」といわれています。また、赤ちゃんへの影響は一時的な使用についてはないといわれています。

 薬の使用方法、使用期間等については、受診先の病院の指示に従ってください。
 気になる妊娠中のお肌。でも、出産をすることで体質が変わり、解決することが多いものです。肌のトラブルは、精神的に不安定になることでも引き起こされます。あまり神経質にならず、ゆったりとした気持ちで妊娠生活を楽しんでくださいね。

看護部 助産師外来