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母子日赤だより

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減塩のポイントについて(栄養課より)

和食;日本人の伝統的な食文化

和食は平成25年12月に「和食;日本人の伝統的な食文化」としてユネスコ無形文化遺産に登録されました。
その特徴の1つとして、「健康的な食生活を支える栄養バランス」があります。一汁三菜を基本とする日本の食事スタイルは理想的な栄養バランスであり、「うま味」を上手に使うことによって動物性油脂の少ない食生活を実現、日本人の長寿や肥満防止に役立っていると紹介されています。(「「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されました!|農林水産省」より)
一方、海外に比べて油脂の使用が少ない分、塩分が強くなりやすいという点があります。
元々、日本食は漬物や味噌汁など塩分の強い料理が食卓に並ぶ習慣があり、現代人の課題の1つに「減塩」があります。そこで、今回は「家庭でできる減塩のポイント」についてご紹介します。
つい自己流の味付けになることが多いと思いますが、外食の味付けを好む方は特に一度見直してみてください。

食塩摂取量について

「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると生活習慣病予防のため、塩分は男性8.0g/未満、女性7.0g/未満が目標量として設定されています。
実際の食塩摂取量はここ10年で減少傾向にあるものの、男性10.8g/日、女性は9.1g/日であり、今後の減塩対策が望まれます。(「国民健康・栄養調査(平成29年) 結果の概要」より)

家庭でできる減塩のポイント

①調味料を計量する
一度、レシピ通りの味付けで調味料を計量することが減塩の第一歩につながります。
「いつも自己流で味付けをする」、「外食でも味が薄いと感じる」という方は見直してみましょう。
②調味料を使うタイミング・とり方の工夫
料理によって下味をつけることも大切ですが、このときの塩分は食材に浸透して食べるときには感じにくくなります。食べる直前に塩味の調整をすることで、少量でも塩分を感じることができます。
また、減塩食を目指してすべての調味料を制限してしまうと美味しさが半減してしまうかもしれません。例えば、「主菜にはしっかり味をつけて付け合せの味付けをなくす」など、味にメリハリをつけることも美味しく減塩食を食べる上でのポイントになります。
たれ・ソースはかけるよりつける
③酢や柑橘類、香辛料や香味野菜などの酸味・香りの活用
酢や柑橘類の酸味・香辛料・香味野菜を上手に取り入れると美味しく減塩食を食べられます。また、めん類のスープを全部飲んだり、味付けを確認しないままに料理に卓上調味料をかけたりすることを控えるだけでも減塩効果が期待できます。
調理の際には“だし”の香りやうま味によって、塩分を抑えた味付けでも美味しく食べることができます。
④塩分の多い食品・料理に注意
下記をはじめ、塩分の多い食品は摂取量や頻度に注意しましょう。スーパーやコンビニでお弁当・惣菜を購入するときには「食塩相当量」をチェックすることも大切です。
・汁物 ・カレー ・麺類 ・漬物 ・チーズ ・ハムやウインナーなどの加工品
・かまぼこやちくわなどの練り製品 ・インスタント食品
汁ものは具だくさんにする、1日1杯程度にする
⑤減塩食品の活用
最近では減塩タイプの調味料や加工食品が多く販売されています。これらも取りすぎてしまっては逆効果ですが、普段使っている食材と比較して上手に活用しましょう。
日本高血圧学会から「JSH減塩食品リスト」も発表されていますので、参考にしてみてください。

また、体内で余分な塩分を排出するには「カリウム」という栄養素が役立ちます。
カリウムは野菜や果物に多く含まれているため、塩分が気になる方は日頃からこれらの摂取を意識しておくことも大切です。下記のレシピも参考にしてみてください。
(※腎臓病など疾病を有する場合、カリウムの摂取量を制限する場合があります。医師の指示に基づき調整してください。)

参考文献
栄養・食生活と高血圧 e-ヘルスネット 情報提供
        より一部抜粋・改変

今月のレシピ ~ カリウムたっぷりホットサラダ ~

◆材料(4人分)
・かぼちゃ200g ・さつまいも 200g ・レーズン20g ・パセリ 適量
‹ディップ用ソース›
・アボカド 1/2個 ・無糖ヨーグルト 60g ・マヨネーズ 大さじ1 ・塩・こしょう 少々

◆作り方
①かぼちゃ、さつまいもは食べやすい大きさに切って蒸す。
②レーズンはぬるま湯またはお湯に浸して戻し、水気を切る。
③アボカドを小さく切り、ヨーグルト、マヨネーズ、塩・こしょうを加えてよく混ぜる。
④①と②を混ぜ、パセリを添えて器に盛り付ける。

☆メモ☆
カリウムは茹でると水に溶け出てしまうため、加熱の際は蒸す方がオススメです。
マヨネーズやヨーグルトのコクで塩は控えめでも美味しくいただけます。

栄養課・成島