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母子日赤だより

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子どもの食べる力・生きる力(栄養課より)

食からの学びは「生きる力」に

今月より子どもの成長に合わせた食事・食育を中心に全6回の連載でコラムをお届けします。第1回目のテーマは子どもが食への興味や関心を持ち、健やかに育つよう「子どもの食べる力・生きる力」についてです。このテーマはどの成長段階でも共通するポイントです。

子どもは一回一回の食事を積み重ねることで、「楽しく食べる」ことを身につけて成長していきます。また、食から自分の体調や自然環境にも配慮した生活を送ることを学んでいきます。そのためにも、多彩な食体験、人や自然との触れ合い、食文化との出会いなど、子どもの「食」への興味や感謝の気持ちを引き出すきっかけをたくさん作ることが大切です。家族でさまざまな食の体験を重ね、子どもの「食べる力」を育んでいきましょう。
特に日本の和食文化は単なる料理だけではなく、自然を大切にする心、食や生活の知恵や工夫までも含めた食文化です。例えば、「いただきます」「ごちそうさま」という食事のあいさつは食材や料理を用意してくれた人に感謝する気持ちを表し、日本ならではのものです。

和食は手間がかかる、面倒、塩分が高くなりやすいなどマイナスなイメージもありますが、健康的で栄養バランスが良く、野菜がたくさん摂れるというメリットもあります。子どもたちがこれからも豊かな自然の中で元気に成長していくために、食事の時間や食について考える時間を家族で大切にしていきませんか。

食事のポイント

POINT1 ごはんを中心とした食事は栄養バランスがよく健康的
ごはんに汁物とおかずを組み合わせる和食のスタイルは、一食で摂れる食材の数が多く、栄養バランスの取れた食事です。

POINT2 家族のきずなを深める年中行事
季節ごとの行事に込められた願い。日本にはひな祭りや端午の節句、七夕、お正月など昔から大切にされてきた行事がたくさんあります。子どもと食を通じて楽しい時間を共有しましょう。
当院では毎月1~2回季節を感じられるように行事食を提供しています。どれもご自宅でも作れるお料理です。ご家庭で参考にしてみてはいかがでしょうか。
POINT3 多彩な食材と調理の知恵
日本の気候風土や自然がもたらすたくさんの食材。また、良質な水が豊富な日本はゆでる・煮るなどの調理法や「だし」を使い、食材の味を活かした料理が特徴です。さまざまな食材を食べることで、豊かな味覚が育ちます。

POINT4 季節を感じる食卓
四季がはっきりしている日本。旬の食材や食器を使って食卓でも季節を感じ、毎日の生活を楽しみましょう。寒さも和らぎ、気候も過ごしやすくなりました。春の食材を探しに家族でたけのこ掘りやつくし狩りに出かけるのも良いかもしれませんね。

参考文献
農林水産省「こどもと楽しむ和食の時間」より一部抜粋・改変

今月のレシピ ~たけのこごはん~

◆材料(4人分)
米 … 2合
だし汁 … 約300ml
醤油(あれば薄口) … 大さじ2と1/2
みりん … 大さじ2と1/2
ゆでたけのこ … 150gほど
油あげ … 1/2枚

◆作り方
①たけのこご飯を炊く前に、米は研いで浸水させる。

②ゆでたけのこの穂先は縦半分にした後、繊維にそって5㎜幅に縦に切り、根元は繊維を断つように5㎜幅のいちょう切りにする。ゆでたけのこは食感が残るように、少し大きめに切るのがおすすめ。
油あげは5㎜四方ほどの粗みじん切りにする。

②米が浸水できたら、一度ざるにあけてしっかり水気を切って、炊飯器に移す。
醤油、みりんを先に加え、だし汁を2合の目盛まで入れる。

③油あげ、たけのこの順に乗せて、炊飯器にセットして炊きます。

⑤ご飯が炊けたら、さっくりと全体を混ぜ合わせ、茶碗に盛りつけます。
大人は木の芽を添えるとより季節を感じるたけのこご飯になります。

☆ポイント☆
だし汁で炊くことでよりだしの旨味を活かした風味が豊かなたけのこご飯に仕上がります。

栄養課・永嶋